CMM大学は、鈴木実歩さん主宰の継続サロン「CMM」のメンバーが、ビジネスが飛躍する専門知識を学び高め合う場として誕生したプラットフォーム。
月2回の水曜講義では、各分野の専門家からビジネスに役立つ高い見識を得られるとともに、学びや気づきをアウトプットしCMMメンバーと交流する時間も設けています。
CMMのサロンメンバーが講師を務めるCMM大学。
本記事では、2024年7月24日(水)10:00より開催された、第37回水曜講義の様子をお届けします!
講師・上野ひさこさんのプロフィール
今回の講師は「自分と他人を尊重し、納得感を持って人生を選べる人を増やすこと」をミッションに掲げ、幅広い分野で活躍されている上野ひさこさん(通称:ちゃこさん)です。
現在「情熱商品プロデューサー」「性教育伝え方講師」として活動しつつ、1対1の個別セッションから300名規模のセミナーまで、さまざまな場所で講演を行っている上野さん。
毎回、ほとんどの参加者が初対面にもかかわらず、多くの賞賛コメントを寄せてくださったり、リピートやご紹介をいただいたりするのだそうです。
今回は、上野さん流ファシリテーションの秘訣をレクチャーしていただきました。
参加者の満足度を上げるファシリテーション5つのステップ
はじめに、上野さんは「ファシリテーションとは参加してくれた方に疎外感を感じさせない、居心地の良い場所を作ること」だとおっしゃいます。
そもそもファシリテーションとは、会議を円滑に進める方法。単なる司会進行ではなく、話の流れを見極めながら意見の集約や質問をし、参加メンバーが発言しやすい環境を作っていく取り組みを指します。
なかでも上野さんが大切にしているのは、来てくださった方の時間を無駄にしないための徹底した心配り。そんな「おもてなし精神」が根底にある上野さんのファシリテーション術があるからこそ、参加者の満足度がアップするだけではなく、リピートや紹介につながるのだそうです。
今回、上野さんは、ご自身のファシリテーションを5つのステップで具体的に教えてくださいました。
- 居心地のよい環境をつくる
- 理解度を上げる
- アウトプットしてもらう
- 行動を促す
- 役に立つ講師になりきる
詳しくみていきましょう。
1.居心地のよい環境をつくる
まず、参加してくださった方にとって居心地のよい環境作りは欠かせません。なかでも重要なのは「“疎外感”を感じさせないこと」だとおっしゃる上野さん。
具体的には、あらかじめ当日の流れやルール、持ち物などの事前説明をしっかりしておきます。そして当日は、開始前の時間の使い方やトイレの案内などで参加者がストレスを感じないよう、細かい部分にまで配慮しておくとのこと。
参加者が会の雰囲気や内容を具体的に想像できるようにすることで、初めて参加する方のハードルを下げるのだそうです。
さらにオンラインイベントでは、参加方法やカメラのオンオフなどのルールを明確に提示し、参加者の心の負担を取り除いておくのも重要。
さまざまな参加者それぞれに合わせた柔軟な対応こそが、参加者に居心地の良さを感じさせ、満足度を上げるとのお話でした。
2.理解度を上げる
次に、参加者の理解度を上げることも大切です。そのためには、人によって認知特性が違うことを知っておきましょう。
認知特性とは、五感をつかって外から取り入れた情報を脳内で処理する能力のこと。「視覚優位」「言語優位」「聴覚優位」と、人それぞれ理解しやすい情報が異なるため、さまざまな角度からのアプローチが必要です。
具体的には、動画・図などの画像や文書・レポートなどの文字、声に出して読み上げた音声を用意して認知特性の違いに対応し、参加者の理解度を深めると良いでしょう。
さらに、参加者が「自分事」として考えられれば、学習効率はもっと上がります。というのも、抽象的なことは理解に時間がかかりますが、自分の場合に置き換えて考えれば納得しやすくなるからです。
例えば、学生相手に登壇する機会が多い上野さんは、「部活」や「塾」などの例を交えて話すとのこと。参加者が想像しやすいシチュエーションを例に出すことで、理解度を上げているのですね。
3.アウトプットしてもらう
そして、参加者が学んだことを実際に発言したり、チャットに書き込んだりする機会を作るのも忘れてはなりません。
上野さん曰く「参加者が学びのアウトプットをすることで、情報の定着率が18倍にも上がる」とのこと。
積極的にアウトプットしてもらうためには「発言者に恥ずかしい思いをさせない」ことが重要です。
参加者一人ひとりの発言を拾い、行動していただいたことに感謝していきましょう。
どのような意見も否定せずに柔軟に対応することで、参加者の積極的な意見を引き出せるのだそうです。
4.行動を促す
さらに、参加者の自発的な行動を促し、やる気の出る場を作ることも大切です。
上野さんは、相手を承認して嬉しくなる一言を添えることで、さらなる発言や行動を促しているのだとか。
また、ワークやブレイクアウトルームでは、発言の順番や時間、役割など具体的な指示を出すように心がけているそうです。そうすることで、参加者に安心感を与え、気まずさを感じないスムーズなコミュニケーションにつながるとのお話でした。
5.役に立つ講師になりきる
最後に上野さんは「“この人の話が聴けて良かった”と思われる存在になりましょう」とおっしゃいます。
そのためには、自分のセルフイメージを上げて堂々と振る舞うことが大切。講師が自信なさそうに話すと参加者にも不安感が伝わり、居心地が悪くなってしまいます。聴く人に安心感と期待を感じていただけるよう、楽しそうに話しましょう。
実歩さんのように「今日はためになる話をしますので楽しみにしてください!」「YouTubeもすごく楽しいので、絶対見に来てください!」と期待感を醸し出す言葉を使えると良いですね。
なお、時間とお金をかけて参加してくださった参加者に対し「緊張しています」とか「自信はないのですが…」など謙遜するのは失礼な行為にあたります。ネガティブな発言はしないように心がけておきましょう。
演技でも良いので自分が「相手のお役に立てる存在」になりきれば、参加者は聴く価値があったと感じてくれるのだそうです。
受講生の声
今回も受講生の皆さまから、たくさんの声が寄せられました。
口に出して伝えることが大事なのですね!
つい謙遜しがちになりますが、今後は改めていこうと思います!
自分の波動が鏡となって伝わるからこその“なりきり力”ですね!
皆さま、今後に役立つ上野さんのファシリテーション術から学びを得られたようです。
まとめ
今回はCMM大学第37回水曜講義「満足度アップでリピートにつなげるファシリテーション術」をお届けしました。
参加者の多様性を意識し、一人ひとりを尊重する気遣いと「話を聴けて良かった」と思っていただくための努力が大切です。
皆さまも、今日の学びを活かして、参加者の満足度アップを目指していきましょう。
最後に上野ひさこさん、この度は素晴らしい講義を本当にありがとうございました!