CMM大学は、鈴木実歩さん主宰の継続サロン「CMM」のメンバーが、ビジネスが飛躍する専門知識を学び高め合う場として誕生したプラットフォーム。
月2回の水曜講義では、各分野の専門家からビジネスに役立つ高い見識を得られるとともに、学びや気づきをアウトプットしCMMメンバーと交流する時間も設けています。
CMMのサロンメンバーが講師を務めるCMM大学。
本記事では、2024年9月11日(水)10:00より開催された、第40回水曜講義の様子をお届けします!
講師・福嶋かおりさんのプロフィール
今回の講師は株式会社inside and out の代表取締役であり、イメージコンサルタントでもある福嶋かおりさんです。
福嶋さんは専門学校卒業後、大好きなアパレル業界へ就職しましたが、徐々に服飾産業の環境問題に気付き悩むようになったそうです。
その悩みを抱えたまま、日本よりも早くから環境問題に取り組んでいるオーストラリアで25年間を過ごし、2022年に帰国。一年後には、オーストラリアで培ったSDGsの精神を基に「社会貢献を身に纏う」をキャッチフレーズとしたエコでサステナブルなブランド「inside and out」を立ち上げました。
現在はブランドをプロデュースしながら、イメージコンサルタントとしても活動し「外見セルフブランディング講座」17期を開催中。受講者の「なりたい自分」を再現するサポートをされています。
今回の水曜講義では、服飾産業の環境問題と真摯に向き合う福嶋さんが、ブランドの持つ力とセルフブランディングについて教えてくださいました。
ブランド力とは
ビジネス成功において、ブランド力はとても重要な要素です。ブランド力があれば広く認知され、おのずとファンも増えるでしょう。
まず福嶋さんは、ブランド力とはどういうものなのかを教えてくださいました。
◆ブランドの持つ力
そもそも「ブランド」とは、競合他社の商品やサービスとの違いや世界観にお客さまが共感している状態を指します。
つまり、自身にしか表現できないものが「ブランド」であり「その世界観がしっかりと確立しているかどうかが、印象に残る人と残らない人の差を生む」と福嶋さんはおっしゃいます。
印象に残ると、お客さまに見つけてもらいやすくなるため、ビジネスチャンスが広がっていきます。
例えば福嶋さんのブランド「inside and out」は、服飾業界での勤務経験とオーストラリアで培った地球環境への配慮、そこに女性起業家としての視点や自身の生き方が反映されたもの。福嶋さん独自の歴史と価値観を表現した唯一無二のブランドだからこそ、多くのお客さまが共感し、購入してくださっているのです。
ブランドの持つ世界観が確立されていると、印象に残りやすく、人を惹きつける力が生まれるのですね。
◆「inside and out」誕生の背景
福嶋さんのブランド「inside and out」のキャッチフレーズは「社会貢献を身に纏う」です。
これは、実歩さんからの「あなたがこの業界の救世主だったら何ができる?」という問いかけに対して福嶋さんが出した答え。アパレル産業が抱える廃棄問題、環境問題、人権問題などの社会課題に、積極的に取り組んでいるブランドなのだそうです。
実際、コンセプトを「社会貢献」とした福嶋さんのブランドは、産業廃棄物を極力出さず、環境に配慮された材料を使用。さらに、人道を無視した労働条件の縫製工場は使わず、余剰在庫を生み出さない完全受注販売をモットーにされています。
また福嶋さんは、私たち消費者も意識を変えるだけで社会貢献できることがたくさんあると教えてくださいました。
「大量生産されたお洋服が悪いわけではありませんが、それを選ぶ責任を忘れないで欲しい」と福嶋さんはおっしゃいます。一人ひとりの小さな一歩が、社会全体の大きな一歩となるのです。
福嶋さんの明確な思いや独自性に賛同したファンが「inside and out」を支え、ブランド力を高めているのですね。
自分ブランドの作り方
続いて、自分ブランドの作り方です。
「お洋服のブランドを作るのと、基本的には同じ」とおっしゃる福嶋さん。手順を3つに分けて教えてくださいました。
1.ブランドのコンセプトを決める
まずはブランドのコンセプトを決めます。あなたのブランドに込める想いや、どのようなテイストで誰に向けて販売していくのかを明確にしていきましょう。
福嶋さん曰く「これは起業家であれば、すでに何度も取り組んでいらっしゃる部分」です。
重要なのは次の4点↓
- 長期的な目標(ビジョン)とそれを達成するための行動(ミッション)
- ブランドが誰に向けられているのか(ターゲットオーディエンス)
- 他のブランドとどう違うのか(独自性)
- ロゴや色など全ての要素の統一感(一貫性)
例えば「inside and out」の場合「環境に優しい衣服の提供」をビジョンに掲げ、長く着られる服の提供や「環境に配慮した材料の使用」をミッションとしています。さらに、社会課題に関心のある方々をターゲットとして、起業女性ならではの視点「オンライン映え」を意識したトップスを提供しているそうです。
コンセプトが明確であれば、ブランド力はアップし、ターゲットとする方々の印象に残ることは間違いないでしょう。
2.自分のキャッチフレーズを考える
次に、自分を一言で表すキャッチフレーズを考えましょう。
自分のブランドコンセプトを考慮し、なりたいを表すキャッチフレーズを作ります。すると、それに合わせた行動や振る舞い、選択ができるようになり、ブレることなく自分の世界観を保てるのだとか。
また、キャッチフレーズは、それに合わせた外見づくりにも役立ちます。まるで役者をプロデュースするように洋服を選ぶことで、すべてにおいて統一感が生まれ、印象に残る人になれるのです。
自分ブランドを確立するためには、キャッチフレーズに合わせた外見づくりも重要な要素なのですね。
3.自分の外見をプロデュースするための要素3つ
最後に、福嶋さんは「自分ブランド作り」で気を付けたい3つの要素について教えてくださいました。
- 自分に似合う物を着る
- 好きなものを身に着ける
- ありたい姿をイメージする
これら3つの要素がひとつでも欠けていると、見た目や雰囲気に違和感が生じる場合があるそうです。
そこで重要なのが、下の図で三つの輪が重なる部分に自分をプロデュースすること。自分の好きな色やデザインで、理想の自分を思い描き、なおかつ自分に似合うものを身に付けて外見作りをしていきましょう。
ここで福嶋さんは、自分に似合うものを見つけるのにおすすめの診断3つを教えてくださいました。それは「カラー診断」「顔タイプ診断」「骨格診断」です。
これらの診断をもとに違和感のない外見を作り、なおかつ好きなものを身に付けて「ありたい姿」を実現したときに、自然とオーラが生まれて印象に残る人になれるでしょう。
皆さまも、診断を上手に利用して、3つの要素を組み合わせた統一感のある自分ブランドを作り上げてみてください。
受講者の声
今回も受講生の皆さまから、たくさんの声が寄せられました↓
社会課題を聞いてお洋服を選ぶ基準が変わりました!
”一瞬も一生も美しく”をキャッチフレーズにすると決めました!
誰かの犠牲の上に成り立つお洋服だと思うと、購入も慎重になりますね!
社会に大きな影響力のある皆さまの、お洋服選びへの視点が変わったようです。
まとめ
今回はCMM大学第40回水曜講義「ブランド力を身に着けて印象に残る人になる!自分ブランドの作り方」をお届けしました。
女性起業家にとって、自分をブランド化していくことはとても重要です。
皆さまもしっかりと自分を確立し、社会にインパクトを与える自分ブランドを作り上げてみてください。
最後に、福嶋かおりさん、このたびは素晴らしい講義を本当にありがとうございました!